・国際共同研究プログラムに基づく日米連携による脳情報通信研究(第5回)(課題番号223)(1件を採択)
(Collaborative Research in Computational Neuroscience(CRCNS)-Innovative Approaches to Science and Engineering Research on Brain Function-)
■提案課題:霊長類視覚システムにおける動的なトポロジー表現のモデル化
受託者:国立研究開発法人産業技術総合研究所(代表研究者)、国立大学法人九州大学、国立研究開発法人量子科学技術研究開発機構
米国側共同研究者:カリフォルニア大学サンディエゴ校
概要:実験動物を用いて脳の電気生理活動記録を行う日本側研究者と、深層ニューラルネットワークに基づく視覚情報処理モデルの開発を行うアメリカ側研究者との共同研究を通じたシナジーにより、霊長類・視覚野の計算モデル構築を目指す。具体的には、生体の脳で確認されるリカレントな情報処理と、トポロジー表現を導入した、自己教師あり学習モデルを開発し、非ヒト霊長類から記録した神経データと比較することで、開発モデルの生物学的妥当性を検証する。本研究により、生物の認識機能に近いコンピュータビジョン技術の実現と、従来技術よりも効率のよいAI学習手法の創生、BMI応用への貢献が期待される。
・次世代コアとBeyond 5G/6G ネットワークのためのプログラム可能なネットワークの研究開発(課題番号224)(4件を採択)
■提案課題:Beyond 5G ネットワークのセキュリティ、プライバシーを保護するプログラマブルデータプレーン技術
受託者:国立大学法人大阪大学(代表研究者)、兵庫県公立大学法人 兵庫県立大学
米国側共同研究者:カリフォルニア大学リバーサイド校、ジョージ・ワシントン大学
概要:Beyond 5Gネットワークにおいて、テラビット/秒の通信フローからセキュリティならびにプライバシー攻撃を検出し、軽減するフレームワークを、P4スイッチ、スマートNICのプログラマブルデータプレーンを組み合わせて実現する。実現に向けて、第一に、異なるデータプレーンの資源を最適配置することで、Beyond 5G時代の106個の通信フローの監視を可能とするフレームワークを開発する。第二に、フレームワークを活用して、セキュリティ攻撃ならびにプライバシー攻撃の検出、軽減法を開発、検証し、Beyond 5G時代のセキュリティ、プライバシー保護の在り方を明らかにする。
■提案課題:高信頼・大容量End-to-end 接続を提供する次世代プログラマブル光=無線統合ネットワーク
受託者:国立大学法人東海国立大学機構 名古屋大学(代表研究者)、国立大学法人電気通信大学
米国側共同研究者:ジョージ・ワシントン大学、ノースカロライナ州立大学
概要:超大容量・低遅延・高信頼に加え、多様な要求に応じるための柔軟性を備え、知的・的確にコントロールされる、プログラマブルな光=無線統合ネットワークの実現に向けた研究開発を実施する。5G携帯無線通信および光ファイバ通信技術、トランスポートSDN 、そして機械学習や整数線形計画法を含めた各種最適化手法を土台として、光伝送の能力の最大化、コア・エッジ・アクセスにまたがる統合的な制御、ユーザーやクラウド由来の多様な要求を光ネットワークの機能に適切に変換する知的制御、情報通信社会の基盤インフラとして要求される高信頼性・大容量を末端ユーザーが享受できる5G携帯無線通信環境の実現を目指す。
■提案課題:SWIFT; 6G 移動通信ネットワークのための知的処理機構のソフトウェア化
受託者:国立大学法人東北大学(代表研究者)
米国側共同研究者:テネシー工科大学、アイダホ州立大学
概要:「SWIFT」(SoftWarization of Intelligence for eFficient 6G mobile neTworks)の概念を確立し、それを実現するための要素技術を開発する。具体的には、次の3点に着目した研究を推進する。(1)WiGigネットワークにおけるネットワーク環境の動的性をとらえるAI学習データセットの生成技術、(2)ユーザプライバシーを保証したリソース管理のための効率的なAIモデルの学習技術、(3)ユーザの移動によるリンクの遮断・再接続が頻繁に発生する環境における通信の超低遅延化技術。
■提案課題:Society 5.0 を実現するIoFDT(Internet of Federated Digital Twin)のためのワイヤレス・エッジコンピューティング・サービスプラットフォームの研究開発
受託者:国立大学法人東京工業大学(代表研究者)
米国側共同研究者:バージニア工科大学、コロラド大学
概要:プログラム可能なワイヤレスシステムを介したIoFDT の設計、構築、最適化に必要な理論モデルを構築し実験的検証と評価を行う。研究は3つの領域(Thrust)で構成され、Thrust I では IoFDT 内のフィジカル空間とサイバー空間および異なるデジタルツイン(DT)間の通信を可能にする PHY とスライシング技術、およびネットワークオーケストレーション最適化に関する課題を解決する。 Thrust II ではエッジサーバとクラウドで実行される AI を含む知識の共有継承が可能な学習メカニズム を研究する。 Thrust III はIoFDT プラットフォームを設計実装しスマートモビリティ向け DT 実装とその性能の検証を行う。